2015.04.20

題字・バナー:西島大介 / 文:宮崎貴士


ポール・マッカートニーを想像してごらん(さっきょくのふしぎ編(SNF)プレスタート)

お久しぶりです、色々とありまして久しぶりになってしまいまして(大した事があったわけでもないですが、)
この間に、ポールは再来日するぞ!あれ?おなかが痛い~~!帰る~!!もうやだ~~!が、また行く~~!武道館でやる~!サザンも葡萄というアルバム出したし!オレもやる!STAP細胞はあるんです!という展開になっておりまして、これでまた「頭痛い~~!またやだ~!」とか言い出したら大麻持ってなくとも留置所に入ってもらいます、とか言いたくなる、そんなこの頃ですがみなさま、いかがお過ごしでしょうか?
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2015.02.25

ロゴ:平松るい / 文:細馬宏通


うたのしくみ Season2 第7回 ロボットをうたう

 唐突ですが、ロボットの歌、というと何を思い出しますか?

 私の場合は、いささか古くて恐縮ですが、『ロボット・マーチ』です。これはTVアニメ「鉄腕アトム」が放映された当時、1964年に発売されたソノシートに入っていた曲で、たぶんアニメの中でもたまに流れてたんじゃないかな(うろ覚えですが)。歌っていたのは上高田少年合唱団。幼稚園にあがる前の私は、彼らの声を、子ども、というより、ちょっと年上のお兄さんの声という感じできいていました。未来のことを歌っているお兄さん。ところが、そのお兄さんたちが歌っていた未来は、「科学の子」を褒め称える明るい主題歌とは違って、なんともぎくしゃくしたものでした。

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2014.09.29

ロゴ:平松るい / 文:細馬宏通


うたのしくみ Season2 第6回 9月の星と雲 –アース・ウィンド&ファイヤー『セプテンバー』–

 芥子色のシャツを追いかけているうちに、9月も深まってまいりました。9月といえばセプテンバー。セプテンバーといえばバーディヤー! というわけで、今回は、アース・ウィンド&ファイヤー(EW&F)の『セプテンバー』(1978)を取り上げます。もう何百回きいたかわからない、『セプテンバー』大好きなんですよ。いやう!
 などと悦に入ってたわたしは、どれ書く前に下調べでも、とネットを検索して一気に沸騰したのです。「あの歌は本当は12月の歌だから、9月にかけるのはまちがい」。

 なんだとう!

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2014.09.16

題字:佐藤直樹 / 文:小泉真由子


大江健三郎を読む女たち 001 無敵の語り部サッチャンと、「低いレヴェル」担当

 私は肉体において女性となりながら、この土地で自分の回りを占めている、娘らしい考え方や話し方の幼さが嫌だった。そして自分がこれから望ましい女性として成熟していくことは、時どき自分が自然にそちら側に移っているのを感じる、を自己表現のにかためることではないか、と考えることがあった。

―『燃え上がる緑の木 第一部 「救い主」が殴られるまで』

 サッチャンは両性具有の女性です。生まれてからずっと、一応・・は男性として生きてきたサッチャンですが、18歳の時に起きたある性的なアクシデントが契機となって、女性へと「転換」します。『燃え上がる緑の木』は、そのような過去を持つサッチャンの一人称によって語られる物語。
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2014.09.04

ロゴ:平松るい / 文:細馬宏通


うたのしくみ Season2 第5回 コーラスの夜 –ドナルド・フェイゲン『ナイトフライ』–

 ああ、夏もあっという間に終わる。細馬です。こんにちは。

 この夏もたくさん本を読みました。その中でもいっとうおもしろく、また考えさせられたのが、冨田恵一「ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法」(DU BOOKS)です。
 この本は、ドナルド・フェイゲンが1982年に出したソロ・アルバム「ナイトフライ」一枚のみについて、その録音と編集がいかに行われたかについて、緻密に論考を重ねていくというものです。その論考によって、いままでひとつながりのプレイだと思っていたものが、いかに徹底的に考え抜かれて編集された産物だったかが次々と明らかにされていく。分析の解像度はとんでもなく高く、わたしは、かつて毎日のようにきいて、もうすっかり知っているつもりでいたこのアルバムを、この本を片手に、まるで初めてきくようにきき直すことになりました。
 優れた分析を読むと、読んだこちらの認知のスピードまで上がり、その結果見える風景が変わってしまう。一音一音アレンジが浮き立ってくるような感覚を味わいながら、その歌詞の意味を追っていくうちに、アルバム「ナイトフライ」は、かつてきいたのとはまるで違う響きを帯びるようになってきました。アレンジの細部が歌詞の進行を一歩一歩緻密に支え、その意味を照らし出しているのが手に取るようにわかってくる。
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