お金がかからなくて空いてて面白い公共施設=ハコモノを求めて節約ミセスが子連れで日本中をうろちょろしまーす! ( 第1回から読む )

第2回 長野市少年科学センター

オバケ好きの娘のために、都内の某科学館で開催されたお化け屋敷の企画展へ行ったときのこと。テレビ局との共同企画であるためか、はたまた吊り橋効果で恋愛成就を狙っているのか、2時間待ちの列はカップルだらけ。並んでいる間、ずっとアオサハギのオスがヒレを広げるがごとき示威トークを聞くはめになってしまいました。観覧後、ぐったりして館内のベンチに座っていると、視界の端にちょっと大きめのDNA2重らせん構造模型が。よくよく見てみたら、絡まりあってるカップルでした。いくら恐怖で性欲が昂進したからって……。人類最適繁殖戦略の観察は1歳児には早すぎます。ああ、ホログラムがボヨ〜ンと飛び出して変なロボットが出迎えてくれる、子供向けのボンヤリ科学館に行きたーい!

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ということで、訪れたのは長野市少年科学センター。↑の翼のもげたエンジェルたちを見てもらえればなんとなく想像がつくと思いますが、昭和から展示内容が大きく変わっていないのではないかと思われるレトロ科学館なのです。

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一番の目玉は「マイコンひろば」。マイコンって、今言わないですよね。「マイ・コンピューター」の略です。

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マイコン「PC-8801」でプログラミングし放題! カップルどころか夏休み中の子どもたちさえ寄りつかない館内の真空スポット。1981年に発売されたマイコンがいまだに現役ってここぐらいのものじゃなかろうか。レトロマイコン好きはうろ覚えのBASICでsyntax errorを出しまくるしかない。

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こちらは「早すぎた初音ミク」こと、機械音で歌を歌わせることができる「PC-6001mkIISR」(1984年発売)。ビーとかピーとかいう音しかでないPC-8001(おじさんのお古)ユーザーにとって憧れのマイコンでした。私が子供の頃ここを訪れていたら、半日は動かなかったと思う。参考→PC-6601が歌うタイニーゼビウス

お前の昔話はどうでもいいんだヨ! とヤングの皆さんに怒られそうなので、というか娘がかなり退屈してきたので、他の展示も見てみようと思います。

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惑星のボタンを押すと天井の豆電球がピカーと光ります。メガスター全盛の時代にいさぎよすぎる展示。

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宇宙人にレーザー光線を当てるゲーム「UFOパニック」。宇宙人といえばタコ型に決まってます。きっとのどをトントンさせながら「ワ・レ・ワ・レ・ハ・ウ・チュ・ウ・ジ・ン・ダ」と自己紹介してくれるはず。

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おまっとさん!

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差し込む光の角度で楠田枝里子へなーるほど・ザ・メタモルフォーゼ。フジテレビからの寄贈品だそうです。若々しい外見から察するに相当の年代モノ。「キンキンはここで何十年、つぶらな瞳で子どもたちを見つめてきたのだろう」と思うと胸が熱くなりますよね。

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熱くなったハートはクールなテクノでチルアウト(キンキンだけに)。打ち込みだって体験できます。キーボードで音程などを入力すると電子ピアノが音楽を奏でる「音楽あそび」。キーボードの寄る年波具合がハンパない。

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2桁の数と1桁の数で四則演算をする「天才ロボット」。ロボットというか、マイコンとアーム? この科学館を作った人はかなりのマイコン好きとみた。

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あちこちにあるマイコンゲーム。決して行列はできないけど、必ず一人は子供が常駐しているひそかな人気スポット。ここなら何時間ゲームしようが親に怒られずにすみますね。一人で占領してても誰にも文句言われなさそうだし。

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「バランスグローブ」という環境ゲーム。この筐体の感じ、どことなく昭和のゲーセン的で懐かしい。

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1歳児大喜びの太陽電池カー。太陽電池といいつつ、室内なので特設されたたくさんの電灯の光で動いています。エコ……?

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「しなの鉄道」の運転シミュレーター。長野-篠ノ井間を運転できます。

子も運転に挑戦(レバー的なものをくるくるしてるだけ)。鉄道のことはよくわかりませんが、計器類はたぶん、本物の鉄道のお古だと思います。

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昭和の科学館の定番、錯覚コーナー。

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3DCG時代でもホログラムコーナーは子供に大人気。ホログラムの幽霊っぽい奥ゆかしさは現代っ子にも通じるんですね。

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地下1階の冒険広場。あまり科学とは関係ない児童館的な施設です。結局1歳児が一番ハッスルしたのはボールプールでした。やっぱりそうなっちゃいます?

まとめ

カップル皆無の古き良き科学館。館内のいたる所に残る昭和50年代の雰囲気は、小さな子供のいる親世代には懐かしさ満点かもしれません。個人的には「マイコン! なんでもできる魔法のハコ!」という子供時代のワクワク感を追体験できてよかったです。レトロフューチャーっていうんでしょうかこういうの。マイコン関係の展示はDS世代の子どもたちにはもはやシュールの領域かもしれませんが、大きなシャボン玉を作れるような体験型のアトラクションは相変わらずの人気。数百万の星が投影されるプラネタリウムもいいですが、タイムスリップ感が味わえるこんな科学館も残っていてほしいものです。近くに小さめの遊園地と猿と鳥メインの動物園が併設されているので、小さい子連れなら半日くらいはつぶせるかもしれません。

(2009年8月4日訪問)

●長野市少年科学センター
住所 長野市上松2-4-5
交通 長野電鉄:長野駅から約15分「動物園下」下車(SBC三才経由柳原行き、SBC通り東長野病院行き、SBC通り浅川西条行き)
   川中島バス:長野駅から約20分「公園前」下車(若槻団地線、西条線)
TEL 026-232-7383
開館時間 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜(祝日の場合は翌日休)
入館料 一般250円、高校生150円、小・中学生50円
公式サイト http://nagano-kagaku.o-ence.jp/

写真・文 : 堀越 英美

        
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堀越英美
子育てママ業を営みつつ、間隙を縫っておもしろ文章を産む機械、って書き方アレだけど、書けば自動的におもしろいのが、demiさんこと堀越英美さんであります。

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